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「未来を生きる君たちへ」★★★★☆
デンマークの女流監督スサンネ・ピアによる今年のアカデミー外国語映画賞受賞作。

彼女の「悲しみが乾くまで」が結構好きだったので、少なからず期待していたのですが、淡々と静かに、でも人間の内面を描き出す手法は健在で、やっぱり観て良かった!と思える佳作でした。
こういう映画に当たった日は、何とも嬉しいもんです。

それぞれに問題を抱えた2組の家族。小学生の息子達は学校での執拗ないじめに対して、過激な報復をする。
一方、アフリカの難民キャンプで働く医師の父の元には、悪名高い妊婦殺しの“ビッグマン”が運ばれてくる…。

暴力とそれに対しての報復。
繰り返してしまえば、終わりのない悪の連鎖が待っている。
人間はどうやったら自分に悪を働いた人間を赦すことができるのか?

すごく深いテーマです。
しかし、自分が相手を赦すこと=暴力への報復をせず、次々に生まれる悪の連鎖を断ち切ることができるんだと身をもって息子に示す父親の姿には感動します。

スサンネ・ピアの作品に共通しているのは、心に傷を負った人々が、劇的な手法ではなく、淡々と地道に日常を送る中で、癒され、未来への希望の光を見出すということ。
人が再生するきっかけは、案外と身近にいる家族や友人、そして自分の心の中にこそあるのだということを、改めて教えてくれます。

ドラマティックなことは何も起こらない。
でも、誰の人生もドラマなんだということを教えてくれるような作品です。


シネマ方丈記 | 【2011-10-16(Sun) 15:30:43】
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「サンザシの樹の下で」★★★☆☆
これも結構前に観たなあ〜。
期待してなかった割に、ひと時も目が離せず、途中から涙が止まらなくなってしまった作品。
自分が年取ったことを実感したな〜。

サンザシ

チャン・イーモウ監督が、文革時代の悲恋を綴ったコテコテの清純派ラブロマンス。
ヒロインはオーディションで選ばれた新人女優。
監督、こういう少女がお好きなのね〜。どことなく「初恋のきた道」のチャン・ツィイーを思わせる風貌。

文革時代を背景にしているが故に、周囲の圧力あるいは政治的な理由で2人が別れると思いきや、いやいやビックリ。韓国ドラマも真っ青な、彼の白血病による死別なんですよ。
これには驚きました。

脚本的にはツッコミどころ満載で、学校での奉仕作業中に抜け出して、彼と湖で泳いじゃうとか、あんなに恥ずかしがりのシャイガールなのに、水着に着替えちゃうところとか、周りの目を盗んでるはずなのに、大胆な自転車2人乗りしてるところをお母さんに見つかったりとか…。
「ありえんだろ〜?!」って心の中で呟きながら観てました。

しかしストーリーがシンプルな故に迫ってくる、この青年の優しさ、彼女への思いやり。
こんな男が現代日本にいるだろうか?
特に自分の余命を知り、もう彼女には会えないかもという思いを胸に、彼女と離れたバスの座席に座り、じっと見守る彼の視線には泣かされた!

一緒に観た同僚はケタケタ笑っており、泣いているForestを見て「え〜、泣いているの?泣き虫!」とからかってましたが、これは世代間の違いなのでしょうか?

しかし、チャン・イーモウもひょっとしたら韓国ドラマファンなのかも?
きっとユン・ソクホと同じような少年の心を持つ人とお見受けしました。


シネマ方丈記 | 【2011-10-16(Sun) 14:53:53】
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「スリーデイズ」★★★
何と!前回の記事から3カ月ぶりの更新。
確かに忙しくて、家でPC開く気力がなかったとは言え、もうすでに忘れ去られた感のある当ブログ。

映画鑑賞自体ままならず、やっとこさ観た作品がこれ。
three days

オリジナルのフランス映画「すべて彼女のために」は未見ですが、脚本家としてのポール・ハギスが好きなので、そこそこの出来にはなってるだろうということで。

幸せな家庭の妻が、突然に殺人事件の容疑者として逮捕され、懲役20年の刑に処せられる。
妻の無実を信じている夫は、緻密な脱獄計画を練り、実行に移すのだが…。

ラッセル・クロウ演じる大学教授の夫は、平凡な市民であるが故に、偽造パスポートの入手方法や、刑務所のドアを開けるためのキー作りなんて知らないわけです。

そのために、騙されたり、失敗したりして、観る側をハラハラさせるのですが、この素人臭さが妙に良い。
「この人、最後まで無事にやりおおせるのかしら?」と心配しながら観ちゃう。

冒頭ですぐに妻が逮捕されてしまうので、幸せな家庭の描写が少なく、ラッセル演じる夫がどうしてこの妻をそこまで愛しているのか?何が彼を脱獄という行為にまで駆り立てるのか?が、今一つ理解できなかったな。

普通の夫だったら、面会を重ねながら20年を我慢して待つか、離婚してしまったりというパターンなのでしょうが、ラッセルはホントに良い男だったということですね。
この奥さんはラッキーです。

筋肉ムキムキのタフガイによるアクションではなく、ブヨブヨ感いっぱいの中年男が、素人くさいやり方で精いっぱいやり抜くというのが、リアリティでしょう。

しかし133分という尺は必要なかったな。
途中、「ここはカットしてもよいだろう」というシーンがいくつかあり、間延びしてしまったのが残念。


シネマ方丈記 | 【2011-10-16(Sun) 14:40:08】
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「テンペスト」★★★☆☆
今から12年前に「タイタス」を観てから、舞台演出出身のジュリー・テーモア作品は気になる存在。
全部を観ているわけではありませんが、残酷な復讐劇で目を逸らすシーン連発だった「タイタス」が今でも強烈に頭に残ってるんですよね。

で、彼女が久々に同じくシェイクスピア原作を映画化するってことで、これは行かねばならぬと。
テンペスト

やはり特筆すべきは、ジュリー・テーモアならではの衣装センスと美術。
時代はシェイクスピアの生きた16−7世紀頃のヨーロッパだと思うのですが、ジッパーを多用した衣装はすっごく斬新でしたね。(上の写真が正にそれ)

それにしても500年以上の時を経てなお、舞台で演じ続けられ、映画化され、リメイクされ…と、アーティスト達を魅了してやまないシェイクスピア作品って、凄くないですか!?

やはりその理由は、普遍的な人間の感情ーーー愛と裏切り、そして復讐と赦しが、卓越した人間観察眼、内面描写によって描かれているからではないでしょうか?
時と国を超えても、我々がやってることって何にも変わらないんでしょうね。
人間って成長しない生き物なのかも。

本作、代休を取った平日に観に行ったのですが、突如、12人程の団体女性達が!
どうも「シェイクスピア研究会」的な勉強会をやっているお仲間らしく、先生らしき人に引率されてきた中高年の有閑マダム達でした。

Forestでも途中難解で、睡魔に襲われること度々だったのですが、マダム達も洩れなく落ち着きがなく、途中何度もトイレに立って、Forestの視界を遮る、遮る^^:

最後、ロビーで「良く分んなかったけど、なんかシェイクスピアっぽいわね」と感想を述べ合ってる彼女達を見て、「日本は平和だな」と思ったのでした。ちゃんちゃん。


シネマ方丈記 | 【2011-07-09(Sat) 17:45:40】
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「パラダイス・キス」★★☆☆☆
これは、向井理を大画面で観たい!というだけの理由で選んだもの。


土曜日、渋谷の劇場は高校生〜大学生くらいの若者で、かなり盛況でしたね。
やっぱり彼らには、こういうマンガ原作のポッピーな感じの軽い作りがウケんでしょうか。

向井理、予想に違わず、めちゃくちゃカッコ良かった!
というか、彼のスタイルはホントに日本人離れしてますね。
ただ背が高い男子ならいっぱいいるけど、あれほど足が長くて真っ直ぐなのは、西欧人の血が入ってるとしか思えないな。
余談ですが、ぺ・ヨンジュンの足も真っ直ぐです^^:これ、ホントにすごいことで、なかなか東洋人男性ではお見掛けできないスタイルなんですよ。

映画の感想とは全く関係ないんですけど(汗)、それくらいしか特筆すべきことがない…^^;

しかし、高校生と専門学校生の役を、20半ば〜30近い俳優が演じてるっていうのに無理があるよね。
日本も若手俳優不足なんだな〜と実感。
沢尻エリカ亡き後(って、まだ生きてるけど)、彼女がやってたような役は全て同じ事務所の北川景子に回ってるし。
彼女が特別にダメとも思わないのですが、彼女じゃなきゃダメっていう役でもなく…。
事務所の力は大きいですよね。

現実味ゼロのおとぎ話だったけど、向井君のカッコよさだけで最後までそれなりに見られたな〜。

どうしようもなく退屈な時、それでも観ないかも知れない映画を劇場で拝見できたのは、貴重な機会でした^^:


シネマ方丈記 | 【2011-07-09(Sat) 17:22:00】
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